寒かった冬が終わり、だんだんと暖かくなってくる春。
そして春の象徴ともいえる「桜」が咲く季節でもありますね。
毎年、開花情報がニュースで流れ始め、毎年、何となくお花見をしているという方も多いと思いますが、その「桜」についてよく知っていますか?
たくさんある種類や品種、それぞれの特徴や見分け方などを知って、いつものお花見をもっと楽しみましょう!
目次
桜の種類や品種はどのぐらいあるの?
「桜」と言われてよく連想される、代表的な品種である『ソメイヨシノ』。
ニュースで流れる桜の開花予報は、基本的にこの『ソメイヨシノ』を基準に伝えられています。
その他にも『シダレザクラ』や『ヤエザクラ』など、聞いたことのある品種はいくつかあると思いますが、日本でみられる、おおもとの桜の品種(原種)約10種類、それをもとに交配した品種(山桜といわれるもの)が100種類以上、その山桜をもとに人の手によって交配された品種(里桜といわれるもの)が300種類以上といわれており、把握しきれていないものや、新種なども含めると、約600種類あると考えられています。
意外と多くて驚きの数字ですね!
桜は日本で長く親しまれてきた落葉樹で、室町時代にはすでに交配されていたといわれているので、現在に至るまでにこれだけの種類になったのです。
それぞれの品種の特徴や見分け方は?
さすがに600種類の特徴や見分け方はお伝えできないので、ここでは原種といわれる、今ある桜のおおもととなっている10種類をご紹介いたします。
ちなみに、日本の桜の80%を占めるといわれている「ソメイヨシノ」は、『エドヒガン』と『オオシマザクラ』から作られた品種だそうです。
エドヒガン(江⼾彼岸)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 春の彼岸の時期(3月中旬~下旬)に花が咲く
- 寿命が長く、二千年を超えるものもある
- 花は薄いピンク色で、がく(萼)の付け根が丸く膨らんでいる
オオシマザクラ(大島桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 3月~4月にかけて花が咲く
- 花は白色
- 葉が楕円形でのこぎりのようにギザギザしている
- この桜の枝が下垂したものが「シダレザクラ」と呼ばれる
- 桜餅に使用される
オオヤマザクラ(大山桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 4月上旬に花が咲く
- 花は薄い紅色
- 葉は長めの楕円形でのこぎりのようにギザギザしている
- 「カスミザクラ」との区別は、葉の裏面が緑色で光沢を帯びていないこと
- 「ヤマザクラ」より花と葉が大きいため「オオヤマザクラ」という名前になった
カスミザクラ(霞桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 4月中旬~下旬に花が咲く
- 花は白~薄いピンク色
- 葉に毛が多くみられる
- 遠くから見た様子が霞のように見えることから「カスミザクラ」という名前になった
カンヒザクラ(寒緋桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 1月~3月の早い時期に花が咲く
- 花は白~濃いピンク色までさまざま、釣り鐘のような形が特徴
- 花は散らずに、がくごと落ちる
タカネザクラ(⾼嶺桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 5月初旬に花が咲く
- 花は白~薄い紅色
- 葉の先が尾のように伸びていて、のこぎりのようにギザギザしている
- 山に生えることから「タカネザクラ」という名前になった
チョウジザクラ(丁字桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 3月下旬~4月下旬に花が咲く
- 花は白色で180度まで平たく咲き、がくが長い
- 花を横から見ると丁の字に見えることから「チョウジザクラ」という名前になった
マメザクラ(豆桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 3月下旬~5月上旬に花が咲く
- 花は白~薄い紅色で、豆のように小さく、下向きに咲く
- 木の高さが1m程度でも花を咲かせ、最大でも10m程度にしかならないことから「マメザクラ」という名前になった
ミヤマザクラ(深山桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 5月~6月上旬に花が咲く
- 花は白色で柄が長く、軸に花が並んでフサの形(総状花序)になっている
- つぼみを包んでいた葉(包葉)が、他の桜と比べ長い期間落ちずについていることで見分けやすい
ヤマザクラ(山桜)
引用元http://www.hananokai.or.jp
- 4月中旬に花が咲く
- 若葉の色が、赤紫色、褐色、黄緑色、緑色など多数あり、裏面が白い
- 新しい葉の芽と花が同時期に開くことで、「ソメイヨシノ」と区別する
まとめ
意外と知られていない、約600種類以上ある桜の、基本的な10種類を特徴とともにご紹介いたしました。
この見分け方などを知っているだけで、いつものお花見がとても印象深いものになるのではないでしょうか。
お花見の最中のちょっとした小話にもご活用くださいね!